エンタープライズ向け新サービスの顧客ニーズ整理・コンセプト設計・機能要件定義・プロトタイプ作成まで一貫支援し、開発フェーズへの基盤を構築した事例です。
プロジェクト背景
このIT企業は既存のプラットフォーム事業で安定した収益を上げながら、大規模組織の業務効率化やデータ管理課題を解決するエンタープライズ向け新サービスの開発に着手しました。新規プロダクトの企画には既存事業とは異なるアプローチとリソースが必要で、私たちは顧客視点のコンセプト設計からプロトタイプ作成まで包括的にサポートしました。
企業が抱えていた課題
顧客ニーズの正確な把握が難しい
「データ管理を効率化したい」という漠然とした要望はあっても、「リアルタイム分析」なのか「セキュリティ強化」なのかが不明確でした。顧客ヒアリングが不足していたため開発チームが優先順位を判断できず、初期段階で停滞していました。
事業責任者の負荷と時間不足
既存事業の運営や他プロジェクトにも関与する責任者が新規プロダクトの戦略立案に割ける時間が限られており、進捗が責任者のスケジュールに左右される状態でした。
リソースと専門性の不足
市場調査・コンセプト設計・プロトタイプ作成など多岐にわたるスキルが求められる一方、社内リソースは既存事業に集中しており、新規プロジェクトに特化した専門人材が不足していました。
支援内容:4つのステップ
1. 顧客要望の整理と課題解決
大手製造業や金融機関のIT管理者を対象にインタビューを実施。「データの一元管理」「セキュリティの強化」「導入コストの低減」といった具体的なニーズを抽出し、機能要件を「データ統合プラットフォーム」「リアルタイムモニタリング」「低コスト運用」の3つに絞り込みました。要件を優先順位付けするワークショップで曖昧だった方向性を明確化しました。
2. コンセプトの創出
「エンタープライズのデータ管理をシンプルに、効率的に」というコンセプトを策定。「複雑なIT環境を一つのダッシュボードで解決する」というアイデアを軸に、複数回のブレインストーミングと競合分析を実施。他社の高価なソリューションに対し低コストで導入しやすい点を強みとして打ち出し、事業責任者と開発チームの合意を得ました。
3. 機能リストの作成
「データ統合機能」「セキュリティ認証」「ダッシュボードUI」などを表形式で整理し、優先度と実現可能性を評価。顧客要望(直感的な操作性)と技術的制約(既存システムとの互換性)の両方を反映させました。開発フェーズごとのマイルストーンも設定し、進捗管理の基盤を整えました。
4. プロトタイプデザインの作成
Figmaを活用してダッシュボードのモックアップを制作し、データ統合の流れとUIの操作性を視覚化。初版を1週間で仕上げフィードバックを反映した改訂版を迅速に提供しました。顧客・社内ステークホルダーへの提示で具体的な意見を収集し、プロジェクトへの信頼感を高めました。
成果
明確なコンセプトの創出
「データ管理をシンプルに」というメッセージが顧客にも社内にも響き、次のステップへの推進力となりました。
機能要件の明確化
正確な機能リストにより開発プロセスが効率化。チーム間の認識齟齬が減り、スケジュール遅延のリスクが低減しました。
コミュニケーションの強化
プロトタイプにより「イメージが湧いた」「方向性が明確になった」という声がステークホルダーから上がり、プロジェクトへの支持が強まりました。
リリース準備の基盤構築
コンセプトとプロトタイプの完成により、開発フェーズへの移行がスムーズになり、次の資金調達やパートナー連携にも好影響を与えました。